【最上義光】羽州の狐は出羽国の英雄、地元じゃ大人気

最上義光戦国東北の武将
最上義光像

最上義光は伊達政宗なんかと比べると、ちょっと地味?な印象の戦国武将。

でも、本当は政宗に負けない、味のあるいいキャラクターです。

 

陰謀家で、人情家で、怪力で、ロマンチスト!?

大河ドラマにしたら、きっと面白いストーリーになると思いますが…ネタの宝庫。

 

地元の山形県やマニアの間では人気ありますので、ポテンシャルは高いですよ~。

では、最上義光のお話始めますね。

 

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最上義光 出羽の英雄

 

出羽国(山形県)の英名なる武将、最上義光(よしあき)。

最上家11代目の当主。(清和源氏系)

 

戦国時代の熾烈な世界を生き抜いた義光は、山形藩を建てる頃には57万石の石高を有する、全国でもトップクラスの大名にまで昇りつめました。

とは言うものの、お隣の戦国大名の伊達政宗上杉景勝などと比べるとちょっと、影が薄い。

 

…でもそれって、テレビの出演回数が足りないだけだと思います。

ま、必ずしもテレビじゃなくてもいいんですけどね。(マンガでもOK)

 

義光って、個性のある良いキャラしてるから、ドラマの題材としては持って来いなんですが…。

文武両道人情派謀略家で鮭が好き?

 

ドラマにしたらきっと名場面のオンパレード!(だと思います)

あと、16歳の時に風呂場で200kgの石を持ち上げたと言うエピソードもあり、これなんか絶対にいい絵になる!(幻の伝説ですが)

 

今回はそんな出羽国(山形県)の英雄、最上義光の紹介です。

 

 

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ライバルは正宗?

正義の政宗、悪の義光

最上義光のライバルといえば、ご存じの伊達政宗。

世間の風潮では、政宗が正義のヒーローで義満が悪役みたいなイメージがあるかも知れないですね。(若干かわいそうな義満…)

 

でも、それってきっと大河ドラマ「独眼竜政宗」の影響でしょう。

渡辺謙の演じるカッコイイ政宗は実にハマり役で「平均視聴率40%」というもの凄い数字をを叩き出しました。

 

ちなみに義満役は原田芳雄

ダーティーな感じで悪役間がバリバリ出ていました。

 

お二人とも素晴らしい演技で視聴者を釘付けにして…

そのおかげで政宗→正義、義満→悪、みたいなイメージが出来上がってしまいます。

(本当は政宗だって悪役っぽい所もあるんですが…)

 

鮭をプレゼントした

さて、伊達家の政宗と最上の義光ってライバル関係ではあるんだけれど、実際はいつも互いを目の敵にしていたワケじゃ無いんですね。

テレビのイメージとは若干違うようです。

(お隣同士なので、細かいゴタゴタはあったと思いますが、、)

 

そもそも、政宗伯父さんが義光

政宗の母さんは義満の妹。

つまり親戚です。

(少しは親近感があったかも知れない)

 

でも、義光の妹つまり政宗の母さんって政宗に食わせたよね??って思っている人も多いと思います。

…実はアレ、嘘なんですって。

政宗の母さんはスパイじゃ無かったそうです。

 

政宗と義光はライバルはライバルなんだけれど、互いに一目置く間だったと思います。

それほど犬猿の仲、ではありませんでした。

 

義光は政宗の手紙のお礼に好物のを贈ったとも聞いた事があります。

鮭…。(新巻鮭とか?)

 

嫌いな人には、自分の好きな物ってあげたくないですよ。

教えたくも無い、です。

 

義光はある程度、政宗にシンパシーを感じるからこそ鮭を贈ったんだと思います。

(この時代の人間関係の良し悪しは贈り物によく表れます。家康が家臣に贈った薬とか、謙信が信玄に塩を送るとか…あ、塩は伝説でしたね)

もし、この二人が敵味方に別れていなければ、意外と良い友達になれたかも知れません。

 

梟雄の武将、最上義光

 

梟雄(きょうゆう)→ずる賢く、残忍で、悪辣な領主。

 

巷では義光の事を「梟雄」と呼ぶ人もいます。

はい、確かにソレっぽい事してますね…義光は。

 

例えば、家督を相続する時に、父親を無理矢理隠居させてさらに弟を自害に追い込むとか。

あと、調略などはよくやっていました。

 

他の勢力の武将に裏から繋がって、裏切らせて、クーデターでも起こさせて、そして攻め込む、という作戦で。

この、「見えないところでコソコソやってる」感がずるいなー、汚いなーと思わせているのかも知れませんね。

 

他の大名もコレくらいの事はやってはいましたが、義光はこのパターンを多用します。

だから、梟雄。

でもそれは、義光が敵の勢力をコテンパンにやっつけたく無かった、と言う理由もありました。

 

梟雄の理由

いくら戦国武将だからって、敵をコテンパンのボコボコにするって、やっぱり疲れるんです。

それだけやると、相手のダメージも大きいけど、こっちだって大変な思いをして戦うわけです。

 

兵は大勢死ぬし、兵糧だってかなり消費します。

なるべくなら、そんな事したくない。

 

しかも、出羽国みたいな東北地方は寒過ぎて、二毛作が出来ません

つまり、農業の生産率が低い。

(雪も降りますしね)

 

大国の大名たる者、農業もお百姓さんも大事にしなきゃいけない。

さらに、戦で勝っても畑をやる人がいないとか…

 

農作業を途中で中断なんかしてたら、後で困るのは自分です。

戦のしわ寄せが、農業の生産に響いて来る。

 

戦は、武将が強いだけでは成り立ちません。

それを支えるのは、地元住民の皆さんです。

地元の農家さん達に余力が無いと、戦なんか出来ません。

 

でも、余力って言ったって冬場の雪とか

寒過ぎる気候はどうしようもない。

 

ならば、省エネ作戦で戦う事にしよう。

そのためには、勝手に相手が自滅してくれると助かるんです。

 

そこで、義光はいろんな策略をしかけます。

だから「梟雄」。

 

国力が弱いので、なるべく少ない労力で効率良く戦で勝ちたい。

そこで裏をかいたり、だまし討ちみたいな作戦を練る。

梟雄っていうか、暮らしの知恵みたいなものですね。

 

これぞ梟雄?

でも、一つだけコテコテの梟雄作戦を遂行していますので、ちょっと紹介します。

梟雄義光ここにあり。

 

 

出羽国の谷地城(やちじょう)の城主に白鳥長久という武将がいました。

義光は白鳥長久を支配下に起きたかったのですが、同時に長久の事が嫌いでした。

 

義光の事をかげで悪口を言うし、縁組みも途中でチャラにされちゃうし…。

でも、長久の領地は欲しいんです。

 

そこで梟雄作戦開始。

ある日、義光は仮病を使って長久を山形城におびき出します。

 

「わたし今体調を崩しているので、白鳥さんに是非お願いしたい事あるんです…」と。

待ち構える義光。

 

そして、義光は長久を病室に呼び込み長久が枕元に近づいた瞬間、ズバッと刀を抜き、バサっと斬りつけた!

(刀は布団の仲に隠してた?)

 

辺りには長久の大量の血が飛び散ったそうです。

(仮病で呼び出すのは、暗殺の定番です)

 

その後、義光は城主を失った谷地城を攻め白鳥家を滅ぼしました。

 

うん、これぞまさしく残忍で、卑怯。

義光のダークな歴史でした。

 

優しい殿様

 

義光の輝かしい功績の一つにこういうのがあります。

それは「領内で一揆が起こらなかった」もしくは「超少なかった」というもの。

 

一揆と言ったって、いろいろありますよ。

農民一揆、一向一揆、地侍の一揆とか。

 

でも、義光の頃には起きていない。

当時としては珍しい。

 

これってきっと、義光が優しい人柄だからなんですね。

家臣が戦で怪我をすると心配して手紙をよこすとか、農民さんにすごく気を使うとか、敵の武将でも素直に降参すれば悪い様にはしない、とか。

 

義光は日ごろから、優しい人でした。

コミュニケーションを大事にしていたんです。

 

ま、武将ですから時には怖い事もしたでしょう。

でも、基本的には優しい感じの愛され殿であったと思います。

 

地元で人気の大名といえば北条氏等もかなりハイレベルですが、義光はそれ以上だったかもしれません。

 

まとめ

 

武将氏族の最上家は山形に本拠地を置き、11代目の義光の代で最盛期を迎えました。

その石高は57万石を数え、全国でも有数の大名に上り詰めます。

世間では梟雄と呼ばれ、ダークヒーローなのかと思いきやその素顔は意外なほど家臣や領民を大切にする人情家。

メディアの影響もあり東北の武将といえば伊達政宗ばかりに人気が集中します。

だけど、義光だってポテンシャル十分。

マニアの間では昔から根強い人気がありますし。

ドラマやマンガ等で取り上げてくれればきっと、大ヒット間違い無し!かな?

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