「虎退治」で有名な加藤清正。
でも、本当に虎なんか退治したのでしょうか?
どうやって、虎を倒したんでしょうか?
現代人の感覚だと、虎はインドの山奥とか動物園にしかいない様な気がしますが…
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本当に虎退治してました
「肥前の虎」と言われた加藤清正。
賤ヶ岳七本槍の一人に数えれた、コテコテの剛勇武将。
それは、獰猛な人食い虎を退治するほどの勇猛さであった。
その様子は、錦絵にも描かれています…
でもそれって、清正の強さを引き立てるために大げさに表現しているんじゃない?
なんて思っている人も多いかも知れません。
(僕もそう思っていました)
清正と巨大な虎が対峙している屏風絵なんかありますが、あんなの立派過ぎて想像で描いているようにしか思えません。
描くのは自由ですから、虎でもウルトラマンでも何でもアリなんだよね…みたいに考えていたんですが、実はそうじゃなかった。
清正はホントに虎と戦っていたんです。
でも、錦絵にあるような清正が槍を持って、虎がガーって牙を剥き出してバトルする感じじゃ無いです。
もうちょっと安全なやり方で、虎退治をしてました。
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火縄銃でババーン
じゃあ、どうやって虎を退治したのか?
ま、簡単に言うと鉄砲です。
火縄銃でババーンって撃ちました。
これが一番安全。
何人かで虎を探し出て、遠くから鉄砲玉を撃ち込む。
刀で斬るとか、眉間にパンチを打ち込むとかじゃないんですね。
一対一で対決もしない。
清正が一人で槍持って、虎に立ち向かってる屏風絵なんかを時々見かけますが、あれはウソです。
槍の名手である清正が、虎の喉元を狙って一撃で倒す…みたいなイメージで描いてあると思んですが、ムリですよあんなの。
虎は虎で無駄死にはしたく無いのですからとんがった物を目の前にして、正面から突進して来るなんてあり得ないです。
やるとしたら、横とか後ろから襲って来ます。
そもそも、虎の方が清正を嫌って寄って来ないです。
戦闘能力だって絶対に敵わないです。
清正は人間相手だったら強いですでど、虎を相手にして勝てるワケがない。
せめて鉄砲ぐらい使わないと勝負になりません。
人力で虎に勝てるのは、人間ではマサイ族の戦士ぐらいです。
虎はどこにいるのか?
清正の虎退治は、朝鮮に出兵した時に行われたそうです。
だけど、朝鮮半島に虎なんかいたっけ?
と疑問に思う人も多いはず。
そうですよね、朝鮮半島に野生の虎なんかいないんです。
でも、それは現代の話。
今から100年ぐらい昔は朝鮮にも虎が住んでいました。
これが、清正の生きている戦国時代であったら尚更です。
虎の種類は「アムール虎」と言って、ロシアの方ではまだ生息しているようです。
虎ですからね、結構デカいですよ。
体重は200kgぐらいあります。
(土佐犬の大きいのでも、せいぜい100kgしかないです)
20世紀に入って世の中が近代化してくると野生動物はどんどん奥地に追いやられ…また、乱獲も進み朝鮮から虎が姿を決してしまいました。
昔の朝鮮は豹だっていましたよ。
豹狩りで名をはせた武将はいませんが…。
なぜ虎退治をしたのか?
清正が朝鮮に行ったのは、朝鮮を侵略するためですね。
だから、虎退治は二の次なんです。
(当たり前か…)
でも、豊臣秀吉が「せっかく朝鮮に行くなら虎取って来てよ」
ということで、戦の合間に虎狩りをしていました。
(虎狩りをしたのは清正だけではありませんが…)
で、狩り取った虎は現地で解体して、皮を剥いで各部位に切り分け、塩漬けにする。
塩漬けにした肉は秀吉が食べます。
虎の肉は滋養強壮に効くとのこと。
虎の毛皮は贈答品などに使います。
お部屋のインテリアにでも利用するのでしょうか?
(虎の敷物とか…)
清正は秀吉が喜ぶと思って、虎の肉や皮をバンバン送っていたら…ちょっと多すぎたんでしょうね。
その後、秀吉から「虎はもう要りません」的な手紙が来たそうです。
まとめ
幻かと思われがちな加藤清正の「虎退治伝説」。
でも実際はちゃんと虎も存在してたし、虎狩りもしていし、毛皮を作って、虎肉も食べていました。
後世の人の伝え方がちょっと大げさなのでウソっぽい感じがしましたが、虎退治は本当に行われていたようです。
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