先日(2017.10.3)近所のムービックスに映画「関ヶ原」を見に行って来ました。
岡田准一が主演の…。
僕の周辺には既に「関ヶ原」を見た人は自分周りに何人かいて、彼らに印象を聞いてみると…
「感動した」「口、ポカーンだった」「もう一度見たい」「セリフが全然聞き取れない」
などなど。
これじゃ、良いのか悪いのかイマイチよく分からないですね。
と言う事は、自分の目で見ないと始まりません。
そこで、最寄の映画館に行ったワケなんですが・・・
めっちゃ面白かったですよ!「関ヶ原」。
最初から最期まで涙モノ。
いや~良かった!
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映画「関ヶ原」館内の様子
友人の強い勧めで映画「関ヶ原」を見るハメになり、休日のある日チャリに乗って映画館まで行きました。(遅ればせながら)
会場について、券売機でチケットを買おうとしましたら…思いっきりガラガラ状態。
発売済みの座席は、券売機の画面上でグレーに表示されるのですが、一面ほぼ真っ白。
(全く売れていないワケじゃ無いんですが、ほぼ真っ白)
だから好きな席が選びたい放題。
では、チケットを購入し「いざ出陣です」。
客席には、既に先客がいましたが一目で数えられるほどの人数でした。
しかも、平均年齢層が高い。(70歳オーバーです)
僕の2列後の座席には、自分のおふくろ位のおねーさんコンビが座っていて会話の内容が聞こえて来る。(まさか、V6のファン…?)
詳しい内容まではワカリマセンが、少なくとも歴史談義や戦国時代を語ってるムードではありません…(まぁ、いいんですけど、上映中静かにしてくれれば)
他の客は自分を含めてあと、3人ほど。
しかも、近所のおじいちゃんが時代劇を身に来ました…って感じ。
ここまでスカスカだと、周りに気兼ねしなくて思いっきりリラックスして見られる。
最高です。
でも、今から考えると…ちょっとモッタイナイ気もする。
こんなに面白い映画なんだから、もっと沢山のお客さんが来てもいいと思うんです。
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「関ヶ原」はどんな人にオススメか?
映画「関ヶ原」はどんな人達が見るべきか?
それは、はっきり言って「戦国マニア」ですね…。
マニアの度合いって人によって違いますけど例えば・・戦国武将の本を読んだ事があるとか、古城巡りが好きだとか、歴史雑誌のタイトルを見て衝動買いした事あるとか、好きな戦国武将についてググるのが楽しいとか、そこまでやる人はマニアの範疇です。
戦国マニアなら、至福の2時間を堪能できますよ。
さらに、三成好き(一番でなくてもOK)ならもう最高!
そういう人は上映中ずっと眉間にしわを寄せながら、目には涙が浮いています。(たぶん)
逆に、「福島正則ってだれ?」とか「島津義弘が何したの?」なんて人だと、映画について来れないかも知れません。
関ヶ原の戦いの粗筋や、武将それぞれのキャラクターをあらかじめ知っていないと、置いてけぼりを食らいます。
ストーリー展開も分かりにくいかも知れない。
映画「関ヶ原」のレビューに「セリフが聞き取れない」「言葉が理解出来ない」というのがあります。
でもそれは、登場する武将がバリバリのお国言葉を使って、日常会話のスピードで話すからなんですね。
正直言って、僕も聞き取れない箇所がありましたが、シーンを見りゃ意味は分かります。
「あの、有名なセリフの所を表現しているんだな」って。
確かに、言葉は聞きづらいんです。
でも、そこがいいんですね。
聞きずらいからこそリアルな感じが伝わって来て、ワクワクするんです。
これは映画のセリフだけで無く、衣装とか、大道具、小道具にもリアルな表現が施されている。
そして、スクリーン全体から密度の濃い戦国時代が滲み出て来るようです。
本職の研究者の人から見たらツッコミどころがあるかも知れませんが、テレビの時代劇とは比べ物にならないくらいの見応えがありますよ!
マニアであれば、そんな本物感のある表現は望むところであるし、分かりづらいシーンはもう一度見る楽しみにもなったりします。
ストーリー
石田三成の目線で見た関ヶ原の合戦を描いた、映画「関ヶ原」。
三成が主人公なので、家康は悪役として登場。
悪役って言うか、敵ですね。
物語は、駒姫が秀次の連座を食らって処刑されるシーンから始まります。
つまり、天下を統一した秀吉が荒神と化す時代から描いています。
頭のおかしくなった秀吉から人心が離れつつ、新しい時代が始まるだろうと予感させる…。
つぎのリーダーは誰か?
普通に考えると秀頼が後を継ぐんですが、まだ小さい子供。
さらに、徳川家康が野心まんまんで様子を覗っている。
これが後、に関ヶ原の合戦へと発展していきます。
ただ、石田三成としては、自分は別に天下人なんぞになりたいワケじゃない。
信長→秀吉と受け継がれた真の野望、戦の無い平和な世界の実現…これをやりたかった。
それが為に、今さら家康に引っかき回されてはいけない。
だから、戦いを決意する三成。
晩年の秀吉は頭がボケておかしくなってしまいましたが、それは仕方のない事。
生身の人間ですから。
ならば、その後は秀頼が継いでいけば良い。
しかし、その秀頼はまだまだ小さいお子ちゃま。
…と言う事で三成は何とかして秀吉の志を秀頼に受け継がせたい、その間の豊臣を維持したいと思うワケです。
正義の忠節を貫こうとする、三成。
ただ、それに同参するのは限られた者しかいません。
ぶっちゃけ、みんな勝馬に乗りたいんです。
正義に生きるより、勝ち組に入りたい…。
苦悩する三成。
「平和こそが最高の御褒美なのに!何でみんな分らんのだ~!」
そりゃ、分かりませんよ。
全ての武将が大谷刑部みたいに頭が良くて、誠実で、長年の苦労を共にしてきたなら、もの分かりも良いでしょうけど、世の中そういうワケにはいかないのです。
(物語中は、そんな三成のジレンマ漂いずーっと切なくて、かわいそう)
さて、時は朝鮮出兵、秀吉の死、前田利家の死と巡りその間、家康は裏で色々画策します。
そして、残る邪魔者は石田三成のみという状況。
もちろん、三成だって負けてはいません。
家康の動きを察知して、時に先回りして「いざ」というときに備えます。
1600年6月16日。
家康は上杉討伐のために大阪城を出陣。
これが、関ヶ原の戦いに火をつける切っ掛けとなります。
そしてその後は…映画でお楽しみ下さい。
っていうか、みんなが知っている展開。
いつものパターンです。
ただ、三成が主人公なので、徳川サイドから見た関ヶ原とはちょっと印象が違います。
キャスト
主演はもちろん、石田三成役の岡田准一。
岡田准一さんは大河の官兵衛のときもハマり役でしたね。
サムライも出来るジャニーズ。
三成もめっちゃカッコよかったです、男っぽい感じが出てましたし。
大坂では「ひらぱー兄さん」として有名ですね。
役所広司→家康の役でした。
重厚な雰囲気が出ていて、なかなか家康っぽかったですよ。
不興に思う事はないと思います。
でも、役所広司が出て来ると、そこだけテレビみたいな雰囲気になりますね。
平岳大(ひたたけひろ)→島左近の役。
平幹次郎さんの息子です。
こちらも素晴らしいキャストだと思います。
顔中傷だらけ、バッバサの乱れた髪、いかつい風貌。
三成と出会った時の野武士感は、最高でした。
有村架純→三成を支える女性忍者の役
「ひよっこ」の有村架純さん、ですね。
アクションシーン乙。
三成と恋仲になりますが、あとちょっとの所でお別れする運命となります。
三成が処刑されちゃいましたので。
滝藤賢一⇒秀吉の役。
もの凄い存在感を放っていました。
あと10分出演時間が長かったら、主役を食ってしまった事でしょう。
秀吉のカリスマ性を感じさせるような、ブチ切れたような演技でしたよ。
怪演。
大場泰正→大谷刑部の役。
病状が進むにつれ段々と顔が崩壊していくんですが、凛とした立ち居振る舞いがカッコいいんです。
ありゃ、男惚れします。
三成じゃなくても友達になりたくなりますよ。
西岡徳馬→前田利家の役。
配役を知らずに、パッと見た瞬間「偉い人なんだろうな~」と思ったら利家でした。
でも、すぐに居なくなります。
秀吉の翌年に死んじゃいましたからね。
音尾琢真→福島正則の役。
素晴らしい演技でした。
正則らしく?戦は強いけど頭の悪い感じがよく出ています。
正則には申し訳ないですが、映画の役回り上そうしてもらった方が分かり易いですからね。
松角洋平→加藤清正の役。
清正もちゃんと出演していますよ。
北政所に人生相談しているシーンでは、分をわきまえてちっちゃくなってました。
刀を持っている時は勇壮なんですが…。
そこが、清正らいしい所ですね。
配役は映画を見る前に、一応確認した方が話がわかりやすいと思います。
「この人何だっけな~」て悩んでる間に次のシーンに行っちゃうといけないですから。