【尚巴志】沖縄の下剋上男が登場だ!琉球王国の誕生&歴史

尚巴志(しょうはし)とは、琉球王国の初代王様。

それまでの沖縄は、各勢力がバラバラに乱立していた状態で、これを一つにまとめ上げたのは画期的な出来事でした。

尚巴志の登場で、沖縄に新たな時代が始まります。

(年代的には、日本の室町時代の頃ですね)

今日は、尚巴志の紹介と、沖縄の歴史について触れてみたいと思います。

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尚巴志とは

尚巴志(しょうはし)とは、沖縄を始めて統一して、琉球王国を樹立した武将。

もともとは豪族の息子だったのですが、お父さんと一緒に勢力を拡大し、ついには沖縄を統一するに至ります。

 

尚巴志は、それだけの偉業を成し遂げる人なので武勇に優れ、頭の良い武将

しかも、人望も厚く「尚巴志さんは、他の王様より優しいから好きっ!」てな感じで、人民からの人気がありました。

 

…って言うか、沖縄をまとめる以前にも各地に王様はいたんですが、どいつも一癖あってめんどくさい人達だったらしい。

 

 

ちなみに、尚巴志は背が小さくて身長は150cmしかりません。

小さいけど意外と怪力で、力比べに来た武将をビビらせて闘わずに屈服させた、、という伝説があります。

伝説だから、どこまで真実か分からないですけど、尚巴志の勇猛さを物語で言い表しているんでしょうね。

 

 

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沖縄統一までの流れ

尚巴志が沖縄を統一する前は、沖縄本島は3つの勢力が並び立っていました。

これを『三山時代』といって、沖縄の北部を北山国、南部を南山国、真ん中を中山国という国が支配しています。

 

 

尚巴志は南山国に仕えていた武将で、戦の末に中山国を制圧します。

 

すると、尚巴志の父さん「尚思紹(しょうししょう)」を中山国王として据え置きました。

(1406年)

次は、北山国を抑えて、こちらは次男の「尚忠(しょうちゅう)」に国を任せます。

(1416年)

そのうち、お父さんの尚思紹が死ぬと、自分が中山国の王様になります。

(1422年)

で、最後は南山国

南山国はもともと尚巴志のいた国なんですが、ロクでもない王様がのさばっていました。

そこで尚巴志は、南山王をやっつけて、、沖縄を統一します。

(1429年)

 

 

尚巴志の功績

琉球王国を打ち建てた後、尚巴志の大きな功績は、つぎの3つが挙げられます。

 

【都市整備】 首里城(旧国宝)をきれいに拡張し、那覇港を整備するなど都市環境をととのえました。

【貿易】 日本、中国、朝鮮、東南アジアとの貿易を展開しガッポリ儲けました。

【農業】 農機具に鉄製の物を導入して、生産効率を上げます。

 

 

農業に関して、良い話があるので一つご紹介しますね。

 

…尚巴志が若かったころ、一本のを作りました。

その刀は、3年の歳月を要して作られた力作中の力作。

そして、ある日のこと・・・

日本人の貿易商が、その刀を見てめっちゃ感動し「ぜひ、刀を売って下さい」とせがみます。

交渉の末…尚巴志は、刀と船に山盛りに積んである鉄の塊を交換。

そして、その鉄はと農民たちに分け与えました。

「これでとかを作るように」という意味で。

もちろん、農民さんは大喜びです。

さらに、刀の話を知ると…みんな尚巴志のファンになりました。

めでたしめでたし。

 

 

おまけ・沖縄の歴史

沖縄は、日本列島と切り離されているので、歴史の進み方もだいぶ違ったようです。

 

日本では弥生時代あたりから農業が始まりますが、沖縄では12世紀からスタート。

それまでは、縄文時代みたいな暮らしをずーっと続けていました。

 

 

で、農業が始まると村を組織して、貧富の差が出てきて、その中から力の強い者も現れます。

すると、それぞれ勢力争いに発展して…力がまとまると国を形成する。

(農業が始まると、どこの国でもこのパターンです)

 

尚巴志の時代では、さっき書きましたが…北山国、中山国、南山国が並び立ちます。

そして、この3つを統一して琉球王国が誕生。

 

でも、誕生したての琉球王国は旧勢力の対立が解消されていなくて、若干ギクシャクしていました。

だから、本格的に琉球王国が軌道に乗るのは、その後40〜50年くらい経ってから。

(第二次尚氏政権)

 

 

ここから琉球王国は最盛期をむかえ、支配地域を与那国島奄美大島にまで広げます。

ただ、勢力が大きくなると、周りに危機感をあおってしまうんです…

 

場所が沖縄ですから、一番のご近所は鹿児島の島津氏

よりによって、あの島津氏。

ああ、可愛そう・・・

島津氏が? いえいえ、尚氏の方です。

 

 

琉球王国の存在を危惧した島津氏は、幕府の許可を得て討伐に乗り込んできます。

平和を満喫していた琉球王国に、戦国最強軍団が襲いかかりました!

 

こりゃもう、絶対に敵うワケない。

尚氏なんか秒殺ですよ・・・

そして琉球王国はなす術もなく、島津に服属します。

 

これ以降、琉球王国は一応国家の立場は保ちますが…ずーっと島津の支配下に置かれます。

明治時代まで。

 
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