後藤又兵衛【官兵衛の愛弟子】でも、侍過ぎて最後はホームレス

後藤又兵衛は黒田家臣を代表するエース武将。

いやぁ、それ以上に全日本代表レベルのトップファイターですね。

討ってよし、守ってよし、頭もよし。

おまけに、男っぷりもよし。

でも、これだけ優秀だとジェラシーを燃やすヤツがいたんです。

それは官兵衛の息子、長政です。

そいつのお陰で、又兵衛の人生が変わってしまいました。

 

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黒田官兵衛に拾われた後藤又兵衛

 

後藤又兵衛播磨国(兵庫県)出身の武将。

 

又兵衛は幼い頃にお父さんをを亡くしまったので

それ以降は黒田官兵衛が父親代わりに面倒を見てくれました。

 

(官兵衛は竹中半兵衛の息子の後見人もやっています。面倒見がいい人なんですね)

 

で、黒田家は侍家業をやっているので又兵衛にもソレ用の教育を授けてやりました。

 

すると物覚えは良いし、運動神経は良いし、根性もある。

思いっきり武将向きな又兵衛なのでした。

「こいつは、なかなか才能があるぞ…」

 

官兵衛は気を良くして、又兵衛に剣術や難しい兵法などを教え込みます。

 

こうして、又兵衛は官兵衛の元で武将としてガンガン成長していきます。

 

官兵衛には長政という後継ぎがいましたが、又兵衛の事もかわいく思っていたでしょう。

息子のような、弟のような…そんな思いでいたかも知れません。

 

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黒田家との別れ

しかし、そんなある日の事、又兵衛を育ててくれた官兵衛が行方不明になってしまいました。

 

仲間を裏切って離反していった荒木村重を説得するために出かけた官兵衛が…帰って来ない!

(村重に監禁されていた)

 

これをどう理解したらいいのか?家臣の中でも意見が分かれます。 

「何かのトラブルに巻き込まれているんじゃないか?」 

「いいや、俺たちを裏切って敵側に回ったんだよ…」

 

この時、まだ独り立ちしていない又兵衛は伯父の藤岡九兵衛の考えに従って、黒田家を離れていきます

(ぶっちゃけ、追放された…)

 

そして、次に仕官したのは仙石秀久

(これまたスゴイ人の所に入りましたね)

 

黒田も仙石も同じ織田系なんで、大筋は合っているんですけど勝手に転職したということで、

黒田家から見れば又兵衛は裏切り者。

大変なヒンシュクを買ってしまいました…。

 

こうして、又兵衛は不本意な形で黒田家を離れていきます。

 

 

黒田 → 仙石 → 黒田

 

さて、黒田から仙石に移籍した又兵衛

仙石秀久は又兵衛と同じく勇猛系の武将です。

 

きっと又兵衛は、秀久と一緒に戦いながらいろんな事を吸収していったでしょう。

タイプが似てると勉強しやすい筈です。

 

仙石部隊に入り戦いに明け暮れる日々。

又兵衛は戦の中でメキメキと頭角を現すのですが、またも人生の転機が訪れます。

 

仙石秀久は豊臣秀吉に命じられて、九州へ島津討伐に出ます。

すると…島津の必殺「釣り野伏」(おとり作戦)に引っかかってボコボコのコテンパンにやられてしまいました。

 

久秀は逃げます。

逃げるのはいいんだけど、仲間を放っぽらかして逃げちゃったので秀吉にメチャクチャ怒られました。

秀久の領地は没収、ついでに山奥へ追放

そして又兵衛は、職を失います

 

ところが、そんな又兵衛を待ち構えていた人がいます。

黒田長政でした(官兵衛の息子)。

 

又兵衛と長政は幼い日々を一緒に過ごした

兄弟みたいなものです。

 

強くて、頭がよくて、カッコいい又兵衛さんが一緒にいてくれたらどんなに心強いだろう。

剣術指導の時はよくボコボコにしてくれたよなぁ…なんて、昔を思い返す長政。

 

ただ、又兵衛が復帰するにはちょっと問題があるんです。

お家の事情で黒田を離反して行った、という理由があるにしても基本的に又兵衛は裏切り者

 

オヤジさん(官兵衛)も又兵衛のカムバックには反対です。

世間体が悪いですから。

(本心で歓迎してますよ)

 

そこで、長政は狗肉の策を施します。

又兵衛を黒田家の家臣の家臣の家臣としてねじ込んで来ました。

(どうしても、帰ってきて欲しかった…)

 

黙って端っこの方に置いておけば、目立たないだろうと言う目論見です。

 

実際はバレバレだったと思いますが(身長もバカでかいし…)なるべく角が立たないように又兵衛を採用しました。

 

後は、又兵衛が武功を立てるなどの既成事実を作ってくれれば、周囲の人たちも認めてくれるかも知れない。

 

かくして、又兵衛は懐かしの黒田家に戻る切っ掛けをつかむ事が出来ました。

 

 

長政のジェラシー

 

めでたく黒田家に戻ってきた又兵衛。

長政も喜んでいました。

最初は…。

 

と言うのは、次第に二人の間に隙間風が吹いて来たのです。

 

勇猛で優秀なスーパー武将の又兵衛

一方でそこまでの才能が無い長政。

でも、立場は長政の方が上

 

そして、又兵衛は長政に対して微妙な先輩風を吹かすんです。

 

これって、人によっては受け取り方が違って来ますよね?

(気にしない人は気にしない、、、) 

 

上司よりも部下のほうが成績がいいと、上司としては、若干やりずらいんです。

 

長政の気持も良くわかる…。

 

しかも、又兵衛はフランクな性格なので上の者と比べたり、取って代わろうとか思っていない。

そこがまた、癪に障るんです。

 

俺は(長政)はどうやっても、又兵衛さんにかなわないのか?

それなのに立場だけが上って、ちょっとハズカシイ (/ω\)

長政は又兵衛に対してコンプレックスを感じるのでした。

 

で、又兵衛は又兵衛で長政の事を子供扱いする。

子供扱いって言うか、みたいな目で見る。

 

もちろん悪気はないです。

昔と変わらないだけなんです。

 

長政は俺の弟。

「命をかけてコイツを守ってやる」ぐらいの気持ちは持っていたでしょう。

 

でも、長政はそれじゃイヤなんです。

それに周囲の人たちの目もあるので、当主の威厳を保ちたい…。

そんな気持ちがありました。

 

そしてお互いの気持ちをこじらせてしまいます。

(又兵衛が朝鮮で襲いかかって来たを退治したら、 長政が「武将が動物相手に必死に戦うなんてみっともない」とか言ってるし…)

 

細かいことウダウダ言う長政に対し

「めんどくせーヤツだなぁ」と思う又兵衛。

 

う~ん、これって正に兄弟喧嘩。

他人だったら、もう少し互いに気を使います。

 

長政は又兵衛を身近に感じるからこそ、つまんない事が気に障るんでしょうね。

で、結局は又兵衛が黒田家を去って行きました。

 

 

ホームレス武将

 

長政とのギクシャク関係に嫌気がさした

又兵衛黒田家を出て行き、ホームレスと化します。

 

本来は又兵衛クラスの武将なら、いくらでも引く手あまたなんですが、もう時代的に関ヶ原の戦いも終わってる。

 

また、長政がよその大名に「ウチの又兵衛が行っても雇わないでください」と通達している。

(侍業界から完全に締め出そうとしている)     

 

行き場を失った又兵衛は、就職できず生活がひっ迫していきます。

 

相当、貧乏だったらしいです。

物乞いもしたという話。

 

又兵衛ファンは当時、いっぱいいたと思いますので援助を申し出る人もいたでしょう。

 

でも、それには甘えない。

侍だから。

 

人の施しを受けるには、それなりの理由がないといけないのです。

戦に大義名分が必要なように。

 

自分から進んで黒田家を出て行って「だれか助けてください」なんて言えないんですね。

 

だったら、普通にホームレスしますよ。

又兵衛さんは。

 

 

最期の又兵衛、大坂の陣

 

しかし、そんな又兵衛にチャンスが巡って来ます。

大坂の陣が始まるというのです。

 

豊臣が徳川と戦うために武将を募集してきました。

もちろん、又兵衛にもお誘いが来ます。

 

そして、大阪城に向かうと全国の仕事にあぶれた浪人が結集していました。

(意外といい顔ぶれ…)

 

戦況が不利だという事は、最初から分かっていたでしょう。

日本中を敵に回すような戦ですから。

 

でも、又兵衛にとって大事な事は勝つか、負けるかではなくて…やるのか、やらないのかの方です。

 

勝ち負けを意識し過ぎると人間はいやらしくなるし、そういう計算が出来る人なら、黒田家を出て行かないでしょう。

ま、そこが又兵衛のかっこいい所なんですが…。

 

そして大坂冬の陣、夏の陣が始まります。

 

関ヶ原の戦いでは徳川方として戦いましたが

大坂の陣では豊臣方での参戦です。

 

軍議を開いて、又兵衛は真田幸村とタッグを組み道明寺で徳川を撃破する作戦に出ます。

 

先ずは、又兵衛が先鋒として出陣して後から、幸村が追い上げる筈でしたが…幸村が来ない!

(幸村は又兵衛を犠牲にして、何か他の策を企んでいたようです)

 

又兵衛は幸村の隊をあきらめて、孤軍で出撃します。

少ない軍勢でありながら、徳川の水野勝成(家康のいとこ)の隊を撃破。

 

そして、次なる敵は、、、伊達家の「鬼小十郎」!!

しかも、1万の軍勢を引き連れている。

 

こりゃ、イカン。

兵力が違い過ぎる。

しかも「奥州最強」みたいなヤツがやって来た。

 

せめて、幸村がいてくれたなら…。

しっかし、あのヤローこの期に及んで何考えてるんだ?

ワケ分かんねーぞ、コラー!

 

兵力で圧倒されそうな又兵衛は、他に打開策はないかと最前線に様子を覗いに来たところ…鉄砲玉が腰をぶち抜いていった!!

 

腰を落とした又兵衛は、這いつくばって槍を振り回しました。

(コンチクショー!です)

そして、死期を悟った又兵衛は家臣に介錯と自分の首を隠すようにと命じます。

 

長政に、自分の首がオモチャにされたくなかったのです。

 

又兵衛は死ぬ間際に「口惜しい」と叫びました。

それは、たぶん「バカヤロー」という意味でしょう。

 

人間、真っ直ぐ生きるだけでも大変なのにどいつもこいつも策略とか、嫉妬とか、功名心みたいな余計な混ぜのも入れやがって…おまけに、俺の人生まで食いものしやがって…。

バカヤロー、最期ぐらいスカッと死なせろよ。

 

負傷した又兵衛は戦の最中、味方の家臣に介錯を頼み生涯を閉じました。

 

 

 

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