元服、家督、隠居

これらは、武士が生まれてから死ぬまでの間に行う大事な儀式。

カンタンに説明しまから、サーっと読んで下さい。

元服

元服(げんぷく)とは昔の成人式。

 

元=頭、服=被る、すなわち「頭に烏帽子を被る」と言う意味なんですって。

(武将が被っているちっちゃい箱みたいな帽子が、烏帽子)

 

今どきの成人式は、市民会館なんかで20歳の時にやりますよね。

でも、元服の式はもうちょっと早い12歳~16歳ぐらいの年で行います。

 

これには「早く立派な大人になって欲しい」という願いが込められ、今の時代よりも早い年齢で元服させてしまうのです。

元服して大人の仲間入りをさせて、意識を高めてもらおうと言う狙いもアリ…。

 

元服を行う年齢には少し幅がありますが、それは各家々で判断します。

「おい息子!おまえ、そろそろ元服イケるか?」みたいな感じで。

 

で、元服の式では新成人に烏帽子を被せてあげる儀式があります。

被せるのは、一族の長老とか父親の上司等の社会的に偉い人がやってくれます(烏帽子親)。

例えば、徳川家康に烏帽子を被せたのは今川義元

 

そして、元服を行うと子供時代の名前を辞めて、大人用の名前(・いみな)をつけます。

徳川家康の場合は「竹千代」⇒「元信」ですね。

 

室町時代に「足利茶々丸」っていう武将がいましたが…この人は元服する前に勝手に独立してしまったので、その後も座敷犬みたいな名前で呼ばれていました。

 

家督

家督とは家の財産権利を所有する権限の事です。

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土地とか金とか家臣とか家宝とか…。

 

武士の家で一番重要な儀式は、家督相続であります。

家督を譲り受けるのは、普通だと正室の産んだ長男(=嫡男)です。

 

しかし、嫡男が病弱とか、男が産まれないとか、死んじゃった…なんて事もありますよね?

そんな時は養子を貰ったり、2男や3男が継いだりしますが…トラブルも起こりやすい。

特に養子同士で争うと、思いっきり対立します。

ヘタをすると、内乱が起こって戦や暗殺に繋がりかねない…。

 

上杉家では謙信の死後、養子同士で家督を争い、国を揺るがす地獄のバトルになりました。

(御館の乱)

 

家督相続が上手く行くと、それだけでお祝いです。

家族はもちろん、家臣もふくめて何日間も御馳走がふるまわれます。

アットホームな感じがして、いいですね。

 

隠居

家の主が、後継ぎに家督を譲ると「隠居」となります。

現役をリタイヤした状態です。

 

戦国武将は隠居した後に出家して、お坊さんの名前に変える人もいます。

しかし、隠居したからって、全員がのんびり生活をエンジョイ出来るとは限りません。

 

例えば、黒田官兵衛は隠居した後、出家して「如水」と名前変えます。

これで、いよいよ第一線から退くか…と思いきや、秀吉が引退を許しません。

お陰で、官兵衛はその後も秀吉の側で仕えるハメになりました。

(官兵衛だけに限りませんが…)

 

忙しい時代だと、そういう事もあるんです。

 

まとめ

元服⇒昔の成人式

家督⇒家の財産+家中での権限

隠居⇒家督を譲ること

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